映像作家として活動を続けてきたろう者の今村彩子監督が、同じろう者でサーファーショップ&ハワイアン雑貨店を営む太田辰郎さんとの出会いを通じて、コミュニケーションのあり方を見つめ直そうとする心温まる作品。
紙の上をすべるエンピツの筆跡から生まれる
穏やかで優しいコミュニケーションがある。
料金
- 当日一般
- 1,500円 (現金のみ、当日受付にてご購入ください。)
- シアターSPEC メンバーズ
- 1,300円(現金のみ、当日受付にてシアターSPECメンバーズカードをご提示の上、ご購入ください。)
- 小人(小学生以下)
- 800円(現金のみ、当日受付にてご購入ください。)
解説
映画の主人公は、静岡県湖西市にあるサーフショップ&ハワイアン雑貨店の店長、太田辰郎さん。ろう者※である。
30年以上のキャリアをもつサーファーで、自らサーフボードを作る職人でもある。
2007年4月、長年の夢だった自分のお店を開いた。
聞こえない太田さんがお客さんをもてなすために考えたのが、自らも愛飲するハワイの珈琲をサービスすること。
来てくれた人に、まず珈琲を入れ、ジェスチャーで勧める。そして、紙とエンピツで筆談が始まった。
「今日、波乗った?」
「乗ったよ。いい波だった」ハワイアンと間違えられるほどの風貌の太田さんは、筆談だけでなく、声を出して、
大きな身振りと豊かな表情で人懐こく話しかける。
彼のもとには、手話と全然縁のなさそうなサーファー達も気軽に集い、身振り、手振りで会話を楽しんでいく。そんな太田さんに魅力を感じた今村彩子監督もろう者。
約2年間、名古屋から湖西へ通い、取材を重ねた。コミュニケーションは声で話すことだけではない。手話だけでもない。
筆談、身振り、そして、笑顔。
相手に気持ちが通じれば、何でもありだ。
一番大切なのは、伝え方ではなく、相手に伝えたいという気持ち。そんな太田さんの「言葉を越えたコミュニケーション」を
多くの方々に知てもらいたいという想いを込めて、
2011年10月1日に完成。※ろう者・・・耳が聞こえない人で、手話で話す人たちのこと。ろうであることを誇りに思っている。
聴覚障害者は医学的に見た表現で、耳が聞こえないということは障害であり、
治したり、少しでも聞こえるようにするものという概念がある。ここでは、ろう者という表現を使う。
概要
- タイトル
- 珈琲とエンピツ
- 上映時間
- 67分
- クレジット
- 出演:太田辰郎 今村彩子 ほか
撮影:今村彩子 安楽敦史
編集:今村彩子 7fish
音響:7fish
プロデューサー:阿久津真美
監督:今村彩子